Makeとは

Makeは、3,000を超えるアプリをつなぎ、視覚的なキャンバス上で業務を自動化するノーコードのプラットフォームだ。

ドラッグ&ドロップでトリガーとアクションを組み合わせ、コードを書かずに連携フローを組み立てる。

2012年に共同創業され、2020年にプロセスマイニングのCelonisの傘下に入った。

世界40万組織以上に使われ、いまはAIエージェントと自動化の可視化へ領域を広げている。出典

ストーリー

創業から成功に至るまでの道のり。

共同創業者でCTOのPatrik Šimekは、視覚に訴える設計をMakeの最初から選んだと述べている。

2012年にチェコで始まった小さなプロジェクトが、いまや世界40万組織以上に使われる自動化基盤になった。出典

現場の手作業を減らす道具として

2012年、Patrik ŠimekらがIntegromatの開発を始めた。

アプリ連携を誰でも組める視覚的なキャンバスという発想は、当時まだ珍しかった。出典

ノーコードの視覚キャンバスで公開

2016年、Integromatがサービスとして公開される。

モジュールを線でつなぐ画面は、複雑な分岐や反復も目で追える点で支持された。出典

Celonisの傘下へ

2020年10月14日、プロセスマイニングのCelonisがIntegromatを買収した。

同年末までに新規登録ユーザーは24万4千人を超え、作成シナリオは約100万件、対応アプリは629件、認証パートナーは354社に達した。出典

Makeへの改名とAI時代の自動化

2022年、IntegromatはMakeへブランドを刷新した。

2025年には自動化の全体像を見せるMake Gridと、会話で組み立てるMaia by Makeを発表し、AIエージェントを扱う基盤へ軸足を移しつつある。出典

見えることは、理解と行動の土台になる。

Makeの道のりは、自動化を一部の技術者の道具から、現場が自分で組み立てられる道具へ広げる歩みだったと言える。

独自分析

PMF (プロダクトマーケットフィット)

Makeは、複数のSaaSをまたぐ定型業務を抱える現場の痛みに刺さる。

表計算・CRM・メール・チャットなどを人が手でつないでいる限り、作業は属人化し、ミスと待ち時間が積み上がる。

Makeはこのつなぎ目を視覚的なシナリオに置き換え、非エンジニアでも自分で自動化を組み立てられるようにした。出典

世界40万組織以上が利用し、対応アプリは3,000を超える。出典

裾野の広さそのものが、特定業務に閉じないPMFの表れだと考えられる。

参入障壁 (Moat)

最大の参入障壁は、3,000を超える連携アプリと、それを使いこなすコミュニティ・テンプレートの蓄積だ。

視覚的なキャンバスの操作感も学習コストとして残り、乗り換えの重さを生む。出典

ネットワーク効果

ネットワーク効果は中程度。

ユーザーが増えても直接の相互価値は生まれにくいが、テンプレートやコミュニティの知見、アプリ提供者との連携は利用者が増えるほど厚くなる。

双方向ではなく、供給側のエコシステムが効くタイプだ。出典

ターゲット

主な利用者は、複数システムをまたぐ定型業務を抱える運用・マーケティング・営業・ITの担当者。

とくに、エンジニアを都度頼らず自分で自動化を組みたい小規模チームに合う。

大規模な基幹システムの置き換えを狙う層には向かない。出典

成功要因

視覚的なキャンバスで複雑なフローを扱いやすくしたこと。

連携アプリの拡充を仕組み化し、2020年には1日1アプリを追加して対応数を359件から629件へ広げたこと。出典

そしてCelonisの傘下に入り、自動化をプロセス改善の文脈へ接続できたことだ。出典

失敗・課題

ARR・資金調達・解約率は非公開で、事業の実力を外部から測りにくい。

ブランド改名は検索性を一時的に乱すリスクがあり、クレジット制は重い処理で費用が読みにくい。

大企業向けには、セキュリティ審査や運用設計の支援が導入の壁になりやすい。出典

グロース戦略

獲得の柱はコンテンツとコミュニティ。

公式ブログ、テンプレート、Make Academy、コミュニティを通じて、検索と学習の入口を広く構える。

無料プランで試させ、クレジットの消費に応じて有料へ引き上げるセルフサーブ型だ。出典

大企業は営業主導のEnterpriseで取り込む二段構えになっている。

主要チャネル: content, seo, community, newsletter

学べること

機能の数より、複雑さを見える形に翻訳する設計が、利用者の裾野を決めることがある。

専門家向けの道具を、現場が自分で使える道具へ開く。

その一手が、結果として対応アプリと利用者を同時に増やす好循環を生んだ。出典

日本で展開するなら

日本の現場は表計算と業務SaaSが混在し、部署ごとにツールが分断されがちだ。

視覚的な自動化は、情シスの手が回らない中堅企業ほど効く。

導入支援とテンプレートの日本語化、監査ログなど統制機能の訴求を厚くすれば、内製の自動化を広げやすいと考える。出典

主な競合

Timeline

創業から成功に至る道のり。転機ごとの収益・調達・バリュエーション (出典あり) も併記します。

  1. Patrik ŠimekらがチェコでIntegromatの開発を開始。出典

  2. ローンチ出典

  3. Integromatを公開。ノーコードの視覚的なシナリオビルダーでアプリ連携を自動化。出典

  4. CelonisがIntegromatを買収し、プロセス自動化の一翼に位置づける。出典

  5. 2020年末までに新規登録ユーザー24万4千人、作成シナリオ約100万件、対応アプリ629件、認証パートナー354社へ拡大。出典

  6. IntegromatからMakeへブランドを刷新し、新プラットフォームを投入。出典

  7. 自動化の全体像を可視化するMake Grid、会話で組み立てるMaia by Makeを発表。出典

  8. 収益スナップショット出典

ポジショニング

分析で挙げた競合プロダクトとの相対位置を示しています。

セルフサーブ中心の価格帯ながら、Enterprise・AIエージェントまで広げる汎用プラットフォーム。視覚的な複雑フローの扱いやすさが軸。

参考リンク

関連プロダクト

DevTool

Budibase

Budibaseは、AI agents、internal apps、automationsを自社データやAPIにつなげて業務を自動化するopen-source系のplatform。

United Kingdom · 2019 年 · 出典 12

#automation#Open Source#Internal Tools

Automation

Workato

Workatoは、企業が使うアプリ、データ、業務プロセス、AIエージェントをつなぎ、ひとつの統制された実行基盤で自動化するControl and Execution Platformです。ITと業務部門の両方がノーコードで「レシピ」を組み、権限やログ、バージョン管理を保ったまま業務を自動化できます。2013年の創業から、TIBCOやOracleで統合基盤を作ってきたVijay Tellaが率い、累計調達額は420,000,000ドルを超え、2021年11月のSeries Eでは57億ドル評価に達しました。2025年以降はAIエージェントの実行と統制、すなわちiPaaSから企業AIの制御層へと重心を移しています。

United States · 2013 年 · 出典 24

#no-code#United States#Enterprise Automation

Automation

Activepieces

Activepiecesは、MITライセンスのオープンソースを核に、ノーコードの業務自動化とAIエージェントを1つのワークスペースにまとめるプロダクト。760以上の連携を備え、クラウドでも自社サーバーでも動かせる点でZapierと差別化する。2022年に元GoogleのMohammad AbuAboudと3x founderのAshraf Samhouriが創業し、Y Combinator Summer 2022バッチ出身。[出典](https://www.ycombinator.com/companies/activepieces)

United States · 2022 年 · 出典 11

#automation#Workflow#Open Source

Automation

Pipedream

Pipedreamは、3,000以上のAPIとの接続とworkflow実行を、AI agentやSaaSに組み込めるintegration platform。Connect SDK、source-available components、MCP対応を一体で提供する。

United States · 出典 12

#automation#API#MCP